【技法研究】有色地塗りと持ち色発色のテスト(油彩系)

自分が持っているチューブ絵具の色味がもう一つ把握できない場合、色見本を作ってみましょう。

 

保存用。レイアウトは自分が分かればいいです。

F4キャンバスボード。

地色はホルベインカラージェッソ、レッドオーカー。かなり濃い。

 

 

ここかから得る情報はたくさんあります。

(1)自分が持っている絵具の生の色を把握する

(2)透明色と不透明色の発色の仕方の違いを理解する

(3)地色と上に乗せる色の関係 

 

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絵の具の性質には大きく二つ。

☆透明色

★不透明色

 

油彩の発色はある程度厚塗りが必要なので、まず★不透明色をチェック。

★不透明色とは、下地が透けない絵具ですね。

☆透明色は、下地が透ける。

 

 

【不透明色】

カドミウム、パステルっぽい明るい色、白の入った色。ガッシュと名前があるもの。

体質がある絵の具なので、厚塗りでしっかり発色。

特にモノの物質感を出すのに有効。油彩・アクリル系は豚毛の筆でバリバリのせましょう。

中描きの油彩描写必須の絵具です。

混色だけだと汚くなるので、乾いてから異質な色味の重ね塗りなども工夫してみましょう。

 

【透明色】

レーキ、マダー、トランスなど名前がついてるもの、コバルト系、ほか青系。

色水みたいに薄めて使うと綺麗に発色する。

なので、透明色は(その絵具より)明るい地の上に薄塗りでグラッシするのに向いてます。

微妙な色付けや影とかね。

今回のように、暗色地だと沈んで見えなくなります。

何層も重ねると、黒っぽいラップを重ねていくような汚い感じになるので、

3層ぐらいでフレッシュに。ダメなら不透明色で厚塗り中間地を作ってから再トライ。

 

 

【透明色を不透明色に変える】

透明色の色が好きで、中描きに使いたい場合。

白を混ぜましょう。なんでも不透明になります。

 

 

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【地色】

油彩を描いている時、白のキャンバス地はすぐに覆い隠されてしまう。

今、塗ろうとしている色が、青いか赤いかも大事ですが、

その今の地よりも、明るい色か暗い色かの方が重要です。

色味は後からでもなんとかなる。

 

『今の地』←『明るくする色(少しでも白っぽく見える)』=厚塗り必須

     ←『暗くする色(少しでも黒っぽく見える)』=グラッシ有効

 

特に後半描写は微調整になりますので、

少し白っぽい、少し暗いに気を付けて絵の具の厚みを工夫すると

油彩らしいカッコイイ塗りになります。

 

まあ、言葉で言われても分かりづらいので、

教室で説明するか、そのうち見本を作りますね。(; ・`д・´)

 

 

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 おまけ 【Aqyla】

油彩系といいつつ、今回の使用絵の具はAqylaとアクリルです。

Aqyla(アキーラ)とは、クサカベ製品でアクリル樹脂絵の具。基本、水で溶きます。

油彩下地としても有効(30分くらいで乾く)。アクリルより練りが重く体質があり、より油彩らしいです。

さらに油彩の上にものせられる。これはアクリルタブーなので画期的。テンペラですね。合成樹脂テンペラ。

水系なので、アクリルのように細いシャープな線を引くだけ、というのもあり。ハイライトとか。

表現の幅を広げたい人は試してみてね。(^^♪

 

【欲しい方へのAmazonリンク】便利ですよね。

 

カラージェッソ。詰め替え用。レッド・オーカー色。
色はたくさんあります。黒とか金とかも面白い。

 

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クサカベ アキーラガッシュ
ガッシュは不透明絵の具という意味です。

 

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クサカベ アキーラのセット
アキーラ気に入ったら本格的セットどうぞ。
油彩と併用な人は、ガッシュの方がいいかも。チューブ小さいけどね。

それかバラで買うのもあり。津田沼ユザワヤにはないです。