【技法研究】短時間で油彩静物画

講師の静物画見本。2時間半。1回の授業時間内ですね。

スケッチ感覚でどうぞ。練習しておくと本番で必ず活きます。

図解とポイント解説してみます。参考にしてください。

(1)描き出し

まずは描いてみる。鉛筆で下描きしても構いませんが、大きな形を捉えましょう。

(1-1)配置、大きさ、比率、余白。全てが(仮)です。

(1-2)最初の仮線はたたき台なので、それを直していく。油彩はすぐに布で消せるので楽です。

(1-3)少しまとまったら影なども入れてみる。影というか、黒い要素ですね。

 

★オイルは揮発性油オンリー。テレピン・ペトロ―ルなど

 


(2)中描き、描写

 

モチーフ描写は大事ですが、バックも一緒に考えましょう。

(2-1)モチーフの白さを活かすためにバックが暗い、というのは常套手段。これを利用して背景の左右対称な単調さに変化をつけます。また、モチーフ手前の存在も忘れないように。

(2-2)少しまとまったら色を追加してみます。

(2-3)お椀の形がオカシイ。思い切って消します。

 

★オイルは(1)の揮発性油(テレピン・ペトロ―ル)に、

調合油(ペインティングオイル)を足す感じ。比率は半々よりも揮発性油多め。

 


(2)後半(計2時間半)

 

油彩は布で消して描き直すのが容易な画材です。急がば回れ作戦で、数回描き直し、良い形を探します。

(3-1)お椀を消したついでに、全体の色をかき混ぜるようにして統一しました。

今回は空間感のある穏やかな画面を目指しているので、シャープな線や強い色は和らげます。

(3-2)お椀を描き直しますが、2度目は最初より早く良い形がとれます。

バックは緑系(赤いお椀が目立つ)、赤系(緑のリンゴが目立つ)と迷いましたが、赤系で決定。

緑の上に赤をのせます。濡れてるので濁ります。工夫しどころ。

(3-3)描写を進めてほぼ完成。短時間で油彩スケッチ。

 

★オイルは(2)のオイルに

調合油(ペインティングオイル)を更に足す感じ。比率は半々よりも調合油多めです。

※オイルの詳しい説明は教室で。あるいは次回以降に。

とりあえず、油絵の鉄則・だんだん揮発性油を減らし油分を増やす、と覚えてください。

 


まとめ

今回はスケッチブック代わりに油彩スケッチの練習です。

時間内でできる範疇の完成度になります。

 

もちろん、一枚の絵に長時間かけると完成度があがり作品として立派になります。

きちっとした油彩画を仕上げたい場合は、乾いてから更なる描写をします。

乾かすのに3日くらいかかりますが、時間をかけた積み重ねで色も形も深まっていきます。

 

この短時間でたくさん描く油彩スケッチの練習は、油彩本画のために必要です。

なんつーか、両輪必要。練習試合みたいなものですね。

固有色とか、全体感とか、質感だとか、時短もあり、

一枚につきテーマ一個、課題を持ってトライしてください。


『うまくできない』って落ち込むのはナシね!!(≧▽≦)

 

『最初からうまくできる人は天才です』。

 

上手に描くのは目的じゃない。自分の目で見て考えて整理して自分の言語で語る事が大事ですよ。

天才じゃない自覚を持って、何度も練習してください。

急には無理ですが、だんだん自分のモノになります。前へ進んでいる事をどうぞ楽しんで!!